2型糖尿病を予防するには何に気をつけたらいいの?

まとめ

  • 2型糖尿病のなりやすさは人によって異なります。
  • 定期的に検査をしましょう。
  • 太っている人は痩せる、運動をする、タバコをやめる。

YouTubeなどで「糖尿病・予防」等で検索すると様々な情報が溢れていますね。

この記事では糖尿病との関係がかなり確からしいリスクについてお伝えします。

この記事を書いた医師

大坂 貴史

Takafumi Osaka

糖尿病になりやすい人って?

まず、大切な事ですが、2型糖尿病のなりやすさは人によって違います

ヨーロッパ6カ国の方々を対象とした2型糖尿病の6,168人と、それ以外の7,701人を比較した研究で、両親か兄弟で糖尿病の方がいる場合はそうでない方に比べて糖尿病になる可能性が2.72倍になったと報告されています (参考文献 1) 。

また、肥満も2型糖尿病のリスクで、BMI (肥満指数) が大きいほど2型糖尿病になりやすく、特に腹囲が大きい事も大きく関係しています (参考文献 2) 。

2型糖尿病になりやすいかどうかは産まれた時の体重も関係しています。産まれた時の体重が 2,500g 未満もしくは 4,000g 以上の場合には、そうでない場合に比べて糖尿病になりやすい事が報告されています (参考文献 3) 。

また、妊娠中に妊娠糖尿病と過去に診断された事がある方も注意が必要で、過去の研究によれば妊娠糖尿病と診断されたことがある人はない人に比べて9.51倍も糖尿病になりやすいのです (参考文献 4) 。

糖尿病を早く見つけるには

これらの事から、アメリカ糖尿病学会では以下のような方を対象に定期的に検査を受けるように勧められています (参考文献 5) 。「健康診断や人間ドックなどで血糖値が高いと言われたら、どうしたらよいのか」については以前のこちらの記事もご参照ください。

  1. 以下の危険因子を 1 つ以上持つ過体重または肥満の成人 (≥ 23 kg/m2) は検査を検討
    • 両親、兄弟、姉妹、または子供に糖尿病の方がいる 
    • 心筋梗塞や脳梗塞を起こしたことがある 
    • 高血圧症である
    • HDL コレステロール値が 35mg/dL 未満、もしくは中性脂肪が 250mg/dL 以上
    • 多嚢胞性卵巣症候群である
    • 運動不足 
  2. 境界型前糖尿病と呼ばれる人は毎年検査を受ける必要があります。 
  3. 妊娠糖尿病と診断された人は、少なくとも3年ごとに生涯検査を受ける必要があります。 
  4. その他のすべての人については、検査は35歳で開始する必要があります。 
  5. 結果が正常である場合、最初の結果とリスク状況に応じてより頻繁に検査することを考慮して、最低3年間隔で検査を繰り返す必要があります。 
  6. HIV感染者

糖尿病を予防するには

さて、ではどのような方法が2型糖尿病の予防法があるとされているのでしょうか。

糖尿病の予防には「健康的な食事をして太っている人は体重を減らす」「運動をする」「禁煙をする」の三つが重要だと言われています。

食事

食事に関しては日本の糖尿病治療ガイドラインではエネルギー摂取量を適切にする事を主にした是正が重要であるとされています (参考文献 6) 。エネルギー摂取を適切にした上で、栄養素の話になるのですが、特定の栄養素の摂取の増減で2型糖尿病の予防が可能な食品は明らかになっていません。強いて言うなら、全粒穀物、マメ科植物、ナッツ、果物、野菜に重点を置き、精製された食品や加工食品を最小限にする事が提案されています (参考文献 7) 。

肥満のある方は適切なエネルギー摂取量を守り、体重を減らしましょう。なお、肥満についてはこちらの記事もご覧ください。

運動

運動も2型糖尿病の予防に重要です。活発なウォーキングを含む適度な運動が増えれば、糖尿病になりにくくなると言われています (参考文献 8) 。

他にも座っている時間を減らしたり、筋トレをしたりなども有効です。運動に関する詳細についてはこちらの以前の記事もご参照ください。

禁煙

最後に禁煙です。タバコを吸っている人も2型糖尿病になりやすいと言われています。

タバコを吸っている人は吸っていない人に比べて、糖尿病になった人の数が1.44倍だったとされています (参考文献 9) 。また、吸う本数が1日10本未満では1.21倍、10-19本で1.34倍、20本以上で1.57倍と、吸う本数が増えるにつれて糖尿病になる人の割合は増えていきます (参考文献 10) 。

一方で、意外なことにアメリカで行われた研究によると、タバコをやめた人はやめていない人に比べて1.22倍も糖尿病の人が多く、タバコを辞めてからより太った人ほどこの傾向が強かったと言われています (参考文献 11) 。

こう聞くと禁煙しない方が良いように思えるかもしれませんが、喫煙に関わる病気は糖尿病だけではありません。禁煙することで、喫煙がリスクとなる心筋梗塞などの病気になりにくくなります。ですから、結果として禁煙をすることで健康になると言われています。

タバコを吸わないようにする、すでに吸っている人はタバコをやめる事が推奨されます。

最後に

2型糖尿病のなりやすさは人によって様々です。

ぜひこの記事を参考にして自分の糖尿病のなりやすさを認識し、食事や運動、喫煙など日々の習慣を見直してみてくださいね。

同時に、定期的に血液検査などで2型糖尿病になっていないか確認し、もし指摘されれば病院へ受診しましょう。

COI

本記事について、開示すべき COI はありません。

参考文献