CGM (持続血糖測定器) ってなに?そのメリットは?医師が詳しく解説します

まとめ

  • CGM (持続血糖測定器) は、血糖値を1日中ずっと測る機械です。インスリンを使っている人は、保険が使えます
  • 針を刺したり血を出したりすることなく、グルコース (血糖) 値の変化をみることができます。
  • CGM は直接血糖値を見ているわけではないため、少しズレがあることに気をつける必要があります。

通常、自分の血糖値を知るためには病院に行って血液検査をする必要があります。しかし、インスリン治療を行っている糖尿病の患者さんはインスリン治療の一環として自分で血糖値を測ることが勧められています。

※血糖値の測り方はこちらの動画を参照ください。

しかし、この血糖値を測るためには血を出さないといけないので、痛みを伴いますし、何年もしているとだんだん指の皮が固くなってきます。また、この方法では測った時の血糖値はわかりますが、それ以外の時間の血糖値はわかりませんし、血糖値の変化を把握するためには頻繁に血糖値を測る必要があります。こうした背景の中で CGM が開発されました(参考文献 1)。

こちらの記事では、最近糖尿病業界でかなり広がってきた CGM (Continuous Glucose Monitoring:持続血糖測定器) についてその長所や短所を解説をします。

この記事を書いた医師の名前

大坂 貴史

Takafumi Osaka

CGMとは

CGM は、皮下に挿入された細い針 (フィラメント) が間質液中のグルコース濃度を測定することで、血糖値を推定するデバイスです (参考文献 1) 。デバイスの種類によって異なりますが、約7〜14日ごとに自分で新しいものに交換します。大きさは500円玉くらいで、お風呂やシャワーも普通にできます。

※装着の動画はこちらをご参照ください

この CGM は、1日に1回以上インスリンを打っている人なら処方してもらうことができます (参考文献 2) 。現在日本では3種類のデバイスが使えますが、病院によって使える機種が違うので、どれを選ぶかは医師と相談が必要です。

CGM は、初めて装着する時以外は痛みなく使えて、24時間グルコース値がわかります。そのため、血糖値の改善に役立つ可能性が高いということで、アメリカ糖尿病学会のガイドラインでもインスリン治療を受けている人におすすめされています (参考文献 3) 。

CGM デバイスの欠点は?

CGM デバイスの欠点は4つあります。

  • 1つ目は価格です。CGM を使うと、1日1回血糖測定する場合に比べて、約月2500円増えます (3割負担の場合) (参考文献 2) 。
  • 2つ目は、実際の血糖値とズレがあることです。CGMは間質液のグルコース濃度を見ているため、センサーの個体差などによりしばしば実際の血糖値とズレが生じます。異常な値が出た場合のために、通常の血糖測定も必要なのです。一部の CGM には血糖値を測定して補正する機能がついているものもあります(参考文献 4, 5, 6)。
  • 3つ目は、皮膚トラブルです。CGM を使用した1,036人の皮膚トラブルについて調査したある調査では、CGM を使用する人の 5.5% に接触性皮膚炎などの皮膚トラブルが報告されています (参考文献 7) 。
  • 4つ目は、CGM の効果に関するデータがまだ十分にそろっていないことです。CGM が糖尿病合併症を減らすのにどれくらい効果があるかは、まだわかっていません (参考文献 1)。今後の研究が期待されます。

※糖尿病合併症についてはこちらの記事もご覧ください。

CGM はうまく使うことで生活の質を上げつつ血糖値の管理に役立つものです。また、CGM の機種は年々アップデートされているので、すでに使われている方も、定期的に主治医の先生に新しい機種がでていないか確認するようにしましょう。

COI

本記事について、開示すべき COI はありません。