紫外線対策に有効な帽子選び!ポイントを皮膚科医が解説

カテゴリ:皮膚科

公開日:2023/06/22/

最終更新日:2023/06/15

まとめ

  • 帽子を被ることも有効な紫外線対策の一つです。
  • 帽子の形や編み目の大きさ、色、つばの長さに着目して選ぶと良いでしょう。
  • より客観的な効果を知るためには、「 UPF 」に着目してみましょう。


以前の記事 (『紫外線を衣服で防ぐ!UPF (紫外線保護指数) ってなに?』で紹介しましたが、「帽子をかぶること」は紫外線対策の手法の一つとして推奨されています (参考文献 1) 。


塗る日焼け止めの場合は、「外を歩いているうちに汗で落ちてしまう」「塗りムラがある」などの問題が発生することがありますが、帽子は一度かぶってしまえば UV カット効果が外出中ずっと安定して続きます。塗る日焼け止めよりも手間がかからないのですね。

※日焼け止めの塗りムラを減らすコツは以下の記事をご参照下さい。


では、紫外線対策の観点からより効果的な帽子を選ぶコツは何でしょうか?皮膚科専門医が解説していきます。

この記事を書いた医師

江畑 慧

Satoshi Ebata

医師 / 皮膚科専門医 / 医学博士

Lumedia編集長。静岡皮膚科(2024年3月開業/静岡駅徒歩3分)院長。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。 Lancet姉妹誌などに多数論文掲載。東大病院病院長賞などを受賞。適切な科学的根拠に基づくスキンケア情報を発信中。

ポイント 1. 帽子の形 / 編み目 / 色などをチェック

全方向につばがあり、編み目が細かく色の濃い帽子
がおすすめです

まず、いわゆる『キャップ』よりも『ハット』の方が、紫外線対策には優れています。顔や耳、首の後ろと広い範囲の肌をカバーするためには、全方向につばがあるタイプの帽子が望ましいです。もし野球帽のように前側にしかつばがない帽子をかぶるのであれば、耳や首の後ろには紫外線が直接当たってしまいます。そのような時は、「帽子の代わりに服で覆う」「日焼け止めをよく塗る」「日陰で過ごす」などの対策をとることで耳や首の後ろを守りましょう (参考文献 2) 。

また、編み目の粗さにも注意が必要です。例えば、穴が空いていて日光が透けて見える麦わら帽子は、紫外線対策としては使えません。編み目が細かくてしっかりした生地の帽子が良いでしょう。そして、一般的には色が濃い帽子の方が紫外線対策効果を期待しやすいです (参考文献 2) 。

紫外線対策のためには、つばがあり、編み目の細い、色の濃い帽子を選ぶようにしましょう。

ポイント 2.  UPF (紫外線保護指数) をチェック

このような表示を探してみましょう

ポイント 1 で挙げた要素は、帽子の紫外線対策効果を大まかに予想するうえで有効です。ただあくまで目安なので、製品ごとの厳密な効果を比べることはできません。
そこで、より客観的な効果を知りたい方は「 UPF;Ultraviolet Protection Factor (紫外線保護指数) 」という数値を確認するのがオススメです。

UPF は、衣服や帽子による紫外線対策効果を示す数値です。
数字が高いほど効果が高く、

  • UPF 15:紫外線を 1/15 に減らせる ⇒紫外線を 93.3% カット
  • UPF 30:紫外線を 1/30 に減らせる ⇒紫外線を 96.6% カット
  • UPF 50:紫外線を 1/50 に減らせる ⇒紫外線を 98% カット

という意味を表しています (参考文献 3) 。

そして、紫外線を最高レベル( UPF 50 より更に上)で防げる製品は「 UPF 50+ 」と表示されます。つまり、より紫外線をカットしたいのならば、UPF50+ の帽子を被れば良いということになりますね。


そして UPF の便利なところは、UPF さえわかれば帽子の色を心配する必要はないというところです。ポイント 1 で「色が濃い帽子の方が紫外線対策効果を期待しやすい」とお伝えしましたが、明るい色合いでも UPF 値が高くなるように開発された帽子もあります。

例えば、ユニクロの『 UV カットブレイドハット』という帽子のカラーバリエーションはあまり暗くないグレーとベージュですが、最高品質の「 UPF 50+」を達成しています (参考文献 4) 。最近はユニクロに限らず、UPF を表記するメーカーが増えてきていていますので、帽子選びの際に参考にしてみてくださいね。

ポイント 3. つばの大きさをチェック

帽子選びにおいては、つばの大きさも大事です。つばが大きければ大きいほど影の範囲も広くなるので、より広い範囲の肌を紫外線から守ることができるからです。

例えば、

  • つばの長さが 7.5cm 以上⇒顔も首も帽子の影に入る
  • つばの長さが 2.5~7.5cm ⇒顔のうちアゴ部分が帽子の影に入らない
  • つばの長さが 2.5cm 未満⇒アゴだけではなく首も帽子の影に入らない

との報告があります (参考文献 5) 。せっかく紫外線対策として帽子を選ぶのでしたら、つばはなるべく大きめのものが良さそうです。少なくとも 7.5cm 程度はほしいところですね。

日焼け止めや日傘と組み合わせて、上手く肌を守りましょう

以上、紫外線対策に有効な帽子選びについて解説しました。がっつり対策したいのであれば「 UPF50+ の表記があって、つばの長さが 7.5cm 以上のハット」をかぶると良いかもしれません。ただし、もちろん帽子だけでは完璧な対策はできないので、過信しすぎないように気をつける必要もあります。日焼け止めや日傘などとも組み合わせて、肌を紫外線から上手く守ってくださいね。

COI

本記事について、開示すべき COI はありません。