蚊に刺されたくない方へ!成虫&幼虫への対策法を皮膚科専門医が伝授

まとめ

  • マメな草刈りや、網戸の使用などで蚊を生活圏に近づけない
  • イカリジン配合の虫よけ剤や、ペルメトリン加工の衣服などで蚊を体に近づけない
  • 植木鉢の受け皿や雨どいなどを掃除して、蚊が卵を産む水たまりを身の回りから無くし、根本的に蚊の繁殖自体を抑える

夏の厄介者といえば「蚊」ですよね。刺されると非常に痒くて嫌な気分になります……

しかも、蚊に刺されることで感染症にかかるケースがあることにも注意が必要です。2014年に代々木公園等で、蚊にさされて多くの方がデング熱を発症した際には、大きなニュースになりましたね (参考文献 1) 。また、ワクチン接種のおかげで以前よりは大幅に減りましたが、今でも国内で蚊に刺されて日本脳炎を発症してしまう方もいらっしゃいます(参考文献2)。

「蚊に刺されたくない!」という願いを叶えるには、どのような対策が有効なのでしょうか?いろいろなテクニックがあるので、この記事で順に解説していきます!

この記事を書いた医師の名前

江畑 慧

Satoshi Ebata

蚊の「成虫」への対策と「幼虫」への対策

蚊に刺されないための対策は、「蚊の成虫をターゲットとした対策」と「蚊の幼虫 (ボウフラ) をターゲットとした対策」に分けられます。

成虫への対策

生活圏に蚊が入らないようにする!

成虫対策から見ていきます (参考文献 3-6)。まずは網戸などを利用して、蚊が生活圏に入り込みにくくするようにしましょう。具体的な対策は以下の通りです。

  • 蚊は草木がある日陰で休んだり隠れたりするので、まめに草刈りをして蚊が潜む場所を減らす。
  • 網戸の破れを修理する。
  • 窓を開けっ放しにしない。
  • 旅行などでは蚊帳 (かや) の活用を検討する。
  • メトフルトリンという成分の入った虫よけグッズ (『アースノーマット』『水性キンチョウリキッド』など) を使用する。

身の回りに蚊がいなければ絶対に刺されませんから、最も有効な対策とも言えます。自分だけではなく家族の身を守るためにも有効ですね。

蚊が生活圏に入っても刺されにくいように対策!

仮に蚊が生活圏に入り込んでしまった場合でも、虫よけ剤などを活用すれば刺されるリスクは減らすことが出来ます。

  • ディートイカリジンが配合された虫よけ剤を使用する。

※『虫よけ剤の選び方』という記事もご覧ください。

  • 肌の露出を控える (長袖 / 長ズボン) 。
  • 殺虫剤であるペルメトリンで加工された衣服を着用する

※ペルメトリンって何?という方は『マダニ対策』という記事もご覧ください。

  • 蚊の活動が活発な5-10月は、樹林や茂みに不用意に近づかない
  • 林に入る必要がある時などは、手袋なども着用する。

これらはマダニ対策とも共通する部分も多いです。特に夏は薄着で肌を露出しがちですが、虫対策を忘れないようにしましょう。

蚊の幼虫 (ボウフラ) への対策

最後に幼虫 (ボウフラ) 対策です。蚊はちょっとした水たまりに卵を産み、そこで幼虫であるボウフラが発生してしまいます。逆に言えば蚊の幼虫は水の中でしか増えませんから、身の回りの水たまりを減らせば蚊の繁殖自体を抑えることができ、より根本的な蚊対策になります。具体的に気をつけたいポイントとしては、次のようなものがあります。

  • 雨水マス・側溝をこまめに掃除する。
※雨水マスのイメージ
  • 詰まった雨どいを掃除する。
※雨どいのイメージ
  • 植木鉢の受け皿など、水がたまるところは週に1回は空にする。
  • バケツなど水が溜まってしまうものは、なるべく外に放置しない。

置きっぱなしのプランターやゴミ箱などに水が溜まっていないか、よく確認しましょう!特に蚊の繁殖が活発になる6月から9月ごろは、蚊が産卵しそうな水たまりがある場所を減らして蚊の発生そのものを抑えることが大事ですね。

怪しい蚊対策グッズに気をつけて!

なお、世の中には「蚊に効く」と噂されているものの、実際には明確な効果が確認されていないグッズも多数あります。具体的には、下に列挙した対策にはあまり期待しないほうが良いでしょう (参考文献 6) 。

  • シトロネラや植物油などの天然成分
  • ニンニクや玉ねぎなど香りが強い食べ物
  • ビタミンサプリメントやハーブ療法
  • 虫除け剤を染み込ませたブレスレットやリストバンド
  • 「超音波を発生することで蚊を駆除する」と宣伝する電子機器

より効果的な手法に基づく蚊対策を行ってくださいね。

虫が多い季節を賢く乗り切ろう!

以上、蚊に刺されないためのポイントを整理してみました。

全部の対策を完璧に行うのはなかなか難しいと思いますが、取り入れられる範囲で対策をしてみて下さい。特にお子さんは自分で虫対策を行うことが難しいので、親御さんなどが服や虫よけ剤を上手く選んであげましょう。

以前に書いた『マダニ対策』の記事も参考にしつつ、虫対策への意識を高めていただけると嬉しいです。虫が多い季節を賢く乗り切りましょう!

COI

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