まとめ
- 地上に届く紫外線は「UVA」と「UVB」の2種類。
- UVA はシミやしわ、 UVB は日焼けや皮膚がんなどに大きく影響する。
- UVA と UVB 双方への対策が必要。
「美肌には紫外線対策が大事」と、皆さん聞いたことがあるのではないでしょうか。
一方で、そもそも紫外線とは何なのか、明確に説明できますか?今回の記事では、紫外線対策への理解を深めるためにも、紫外線について簡単に説明していきます。
紫外線とは?太陽の光との違い
太陽光は大きく3つに分類される
光は波の一種であり、地上に届く太陽の光は、その光の波の長さ(波長)によって大きく三種類にわけることができます (参考文献1) 。
- 紫外線:波長が 400 nm よりも短い
- 可視光線:波長が 400 – 780 nm
- 赤外線:波長が 780 nm よりも長い
光の波長について (参考文献2より引用)
私たちが目にすることができる光は可視光線だけですが、知らないうちに紫外線や赤外線も体に浴びているのですね。
例えば、太陽の光に暑さを感じるのは赤外線の影響ですし、日焼けを生じるのは紫外線の影響です (参考文献3) 。
皆さんの美肌を守るために最も意識すべき太陽光線の成分は紫外線です。
紫外線こそが、日焼けや、肌の老化、皮膚がんなど、皮膚へ一番大きく影響します。
次に、紫外線の種類や特徴についてもう少し詳しく解説していきます。
UVA 、 UVB とは?
紫外線はさらに3つに分類される
紫外線は、波長の差にもとづいて、さらに3種類へと分類できます (参考文献2) 。
- Ultraviolet A (UVA):波長が315-400nmの間
- Ultraviolet B (UVB);波長が280-315nmの間
- Ultraviolet C (UVC);波長が100-280nmの間
※定義は微妙に異なることもあります。
このうち UVC については、上空のオゾン層で吸収されるので基本的に地上には届きません。
また、 UVB もある程度オゾン層でさえぎられますが、一部は地上まで素通りします。
UVA はほぼオゾン層の影響を受けず、大部分がそのまま地上に届きます。
そのため、私たちが日常で気にすべき紫外線は UVA と UVB の2種類です。
UVA と UVB の違い
UVA および UVB それぞれの、日焼け / 肌の老化 / 皮膚がんへの影響は次の通りです (参考文献1、2) 。
- サンバーン (日を浴びた数時間後~3日後まで生じる、肌が赤くなる日焼け)
UVA ⇒ まれに影響する
UVB ⇒ 大きく影響する - サンタン (日を浴びた数日後から皮膚が黒っぽくなる日焼け)
UVA ⇒ ある程度影響する
UVB ⇒ 大きく影響する - 光老化 (紫外線によるシミ / しわ / たるみなど)
UVA ⇒ 大きく影響する
UVB ⇒ ある程度影響する - 光発がん (紫外線の影響による皮膚がん発症)
UVA ⇒ ある程度影響する
UVB ⇒ 大きく影響する
UVA や UVB の関与のレベルは症状ごとに異なりますが、どちらも日焼け / 肌の老化 / 皮膚がんのすべてに関与するのですね。
紫外線対策には UVA 、 UVB 両方への対策が重要
今まで述べてきたように、紫外線のうち UVA と UVB が皮膚へ大きな影響を与えます。
つまり、美肌キープには UVA 対策と UVB 対策の双方が必要といえます。
たとえば、日焼け止め選びでは、 UVA をカットしてくれる目安の「 PA 」と UVB をカットしてくれる「 SPF 」の両方をチェックすることが望ましいです。
より具体的な UVA 対策や UVB 対策については、今後の Lumedia の記事で解説していきますので楽しみにしてくださいね。
肌の大敵「紫外線」を正しく理解して、効果的な紫外線対策を行っていきましょう。
COI
本記事について、開示すべきCOIはありません。