まとめ
- 子ども向けの日焼け止めは SPF 15 以上 & PA ++ 以上の強さを。
- 無香料 & 無着色で低刺激の製品を選ぶ。
- プールではウォータープルーフの日焼け止め & ラッシュガードなどを検討。
以前の記事で、大人向けの日焼け止め選びの目安は「SPF 30 以上 & PA +++ 以上 & ウォータープルーフ」と解説しました。
では、お子さん向けの日焼け止めはどうでしょうか?今回の記事では、学校に通うお子さんたち向けの日焼け止め選びのポイントを解説します。目安としては、おおよそ生後半年から15歳ごろまでのお子さん向けです。
※赤ちゃん向けの紫外線対策は、次の記事で解説します。
子どもの日焼け止めを選ぶポイントは4つ!
子どもの日焼け止め選びのポイントについては、日本臨床皮膚科医会と日本小児皮膚科学会が共同見解を発表しています (参考文献 1) 。
購入時にチェックしたいポイントは、
- SPF が 15 以上であること
- PA が ++ または +++ であること
- 無香料かつ無着色の表示があること
- 特にプールに入る際には「耐水性」か「ウォータープルーフ」との表示があること
です。
これらについて、具体的に説明していきます。
SPF が低いと心配?
大人向けの日焼け止め選びのポイントと比べて、子ども向けの日焼け止めで求められる SPF や PA の程度は少し低めです。ここで、「日焼け止め効果の高いものでないと十分な効果が得られないのでは?」と心配になる方もいらっしゃるかもしれません。
実は、普通の学校生活では高 SPF の日焼け止めをむやみに使う必要はないと考えられています。アメリカ小児科学会も「SPF は 15 以上」と推奨している (参考文献 2) ので、この程度が一つの目安になるでしょう。
※アメリカ皮膚科学会は子ども向けでも「SPF 30 以上」の日焼け止めを推奨しています。お子さんの肌質にもよるでしょうが、高 SPF の製品でも問題なく使用できる場合は SPF 30 以上だとより良いでしょう!
肌にやさしい日焼け止めは?
「無香料 & 無着色の表示があること」というのも、子ども向けならではのポイントですね。お子さんは皮膚のバリア機能が低いので、刺激の少ない日焼け止めを選ぶことが大切です (参考文献 3) 。
香料や着色料はかぶれ等の原因になります (参考文献 4) ので、これらを含まない無香料 & 無着色の日焼け止めの方が安心というわけですね。
プールでの日焼け対策
水泳の授業があるのも学校生活ならではですね。特に屋外で水着を着て過ごすことを考えると、日焼けが気になる方も多いかもしれません。
まずは、せっかく塗った日焼け止めが水で落ちてしまわないように「ウォータープルーフ」などの表示がされている製品を選びましょう。
ただ、お子さんがプールの授業直前に日焼け止めを塗ろうとしても、着替えや移動でバタバタして塗り忘れてしまうことも考えられます。
そこで、日焼け止めを塗るタイミングとして
- 午前に授業がある場合:通学前に自宅で
- 午後に授業がある場合:昼休み中に
塗るのが良いでしょう、と提案されています (参考文献 1) 。
また、普通の水着だと肌の露出が多いので、可能であれば
- プールの外では体操着を着用する
- 泳ぐときにはラッシュガードを着る
など、服装を上手く活用するのも紫外線対策として有効です (参考文献 1) 。
※ラッシュガードとは:紫外線防御、擦り傷から肌を守ることを目的としてプールやマリンスポーツ時に着用する衣類です。身体にフィットして濡れても大丈夫な素材でできたTシャツのようなものですね。
以上、お子さん向けの日焼け止め選びのポイントを解説しました。子どもの頃から紫外線対策を意識して、すこやかな皮膚を守る習慣を身につけましょう!
COI
本記事について、開示すべき COI はありません。