Lumedia 出張版『毎日新聞医療プレミア』第11弾「がんの「民間療法」「代替療法」に効果はあるのか」が公開されました!

勝俣範之先生 (日本医科大学武蔵小杉病院 腫瘍内科教授) が執筆した「がんの代替療法」という記事が、毎日新聞の『医療プレミア』に掲載されました!

医療プレミアは、「長く健やかに暮らす」ことを目指して、健康に役立つトピックを分かりやすく伝えるウェブメディアです。

Lumedia 顧問の勝俣先生が「がんによくある誤解と迷信」をテーマに、医療プレミアでコラムを連載しています。このコラムは「国民の2人に1人が罹患する」とされるがんの予防や治療に関して、適切な科学的根拠に基づいた正確な知識をお届けするものです。
今回は連載の第11弾として、がんの代替療法を中心に解説をしています。以下に記事の概要をご紹介しますので、詳細が気になった方はぜひ医療プレミアの記事も覗いてみてください。

※第10弾の「自由診療のがん免疫療法は受けた方がいいのでしょうか」をまだお読みでない方は、こちらをご覧ください。

がんの代替療法とは

がんの代替療法については、厚生労働省が発行している「がんの補完代替医療ガイドブック【第3版】」に信頼できる情報の詳細がありますので、参照していただきたいと思います。

このガイドブックによると代替療法は、西洋医学 (通常医療) を補完する、代替するような医療のことをいうとされています。これにはハーブなどの天然産物やヨガや瞑想などの心身医療など多くのものが含まれていますが、その大半は保険適用になっていません。

代替医療に治療効果はある?

代替療法を受けるがん患者さんの動機としては〇〇療法でがんが消えた」「〇〇温泉でがんが消失した」などの情報 (※下記の関連記事もご参照ください) をネットや書籍などで見かけると、藁 (わら) にもすがる思いで飛びついてしまうといったことが考えられます。

では、こうした代替療法には治療効果はあるのでしょうか?
一言で言いますと、がんを縮小させたり、がんの進行を抑制したり、治したりする効果は証明されていません。
アメリカでの報告では、標準治療を受けず代替療法を受けた患者さん、標準治療に加えて代替療法を受けた患者さんのどちらも、標準治療のみの患者さんと比べたときに治療効果が悪かったという結果が出ています。

では「代替療法はまったくダメな療法で、まったく意味がない」というわけではなく、がん治療の専門家によるケアと並行して代替療法を用いている施設もあります。米国のホスピスケアプログラムでは、個々の患者さんの好みや状況により、専門の音楽療法士が音楽を奏でる音楽療法が積極的取り入れられており、がん患者の不安、うつ症状、痛み、だるさを改善させ、希望を与えるという効果が示唆されています。

以上、『毎日新聞医療プレミア』第11弾「がんの「民間療法」「代替療法」に効果はあるのか」の概要の紹介でした。医療プレミアの本記事では、がん代替療法について、詳細なデータやに基づいた効果の検討や、その実態について、より詳しく学ぶことができます。ぜひご一読ください!

がんの「民間療法」「代替療法」に効果はあるのか

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※出張版の本記事も、普段の記事と同様に Lumedia 編集部でのチェックを経て正確性を担保しておりますのでご安心ください。査読作業は帝京大学医学部内科学講座 腫瘍内科 病院教授 渡邊清高 先生にお願いいたしました。

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